石畳 伸びる影 連れて歩く途
いしだたみ のび る かげ つれ て あるく と
Ishidatami Nobi ru Kage Tsure te Aruku To
港へ続く 長い坂道 キミは未だ知らぬまま
みなと へ つづく ながい さかみち きみ は いまだ しら ぬまま
Minato he Tsuzuku Nagai Sakamichi kimi ha Imada Shira numama
人は皆 心に 哀しい季節を抱いて
にん は みな こころ に かなしい きせつ を だい て
Nin ha Mina Kokoro ni Kanashii Kisetsu wo Dai te
それでも... いつか... 笑えるから... 灯火を絶やさないで...
それでも ... いつか ... わらえ るから ... とうか を たや さないで ...
soredemo ... itsuka ... Warae rukara ... Touka wo Taya sanaide ...
光が射した雲間... 旅立ちの空……
ひかり が さし た くもま ... たびだち の そら ……
Hikari ga Sashi ta Kumoma ... Tabidachi no Sora ……
乾いた砂の原に 儘 足跡残して...
かわい た すな の はら に まま そくせき のこし て ...
Kawai ta Suna no Hara ni Mama Sokuseki Nokoshi te ...
渇いた喉潤す 水を求め彷徨う
かつ いた のど じゅん す みず を もとめ ほうこう う
Katsu ita Nodo Jun su Mizu wo Motome Houkou u
灼けつく砂の上に 雫落とし進んだ...
やけ つく すな の うえに しずく おと し すすん だ ...
Yake tsuku Suna no Ueni Shizuku Oto shi Susun da ...
揺らめく地平の先 時を刻む陽炎
ゆら めく ちへい の さき とき を きざむ かげろう
Yura meku Chihei no Saki Toki wo Kizamu Kagerou
風に頼り 動かしていた大時計は
かぜ に たより うごか していた おおどけい は
Kaze ni Tayori Ugoka shiteita Oodokei ha
風が止まり 動力を失った
かぜ が どまり どうりょく を うった
Kaze ga Domari Douryoku wo Utta
昼も夜も 絶え間なく カッチ コッチ
ひる も よる も たえま なく かっち こっち
Hiru mo Yoru mo Taema naku katchi kotchi
汗を流し 人の手で動かしていると言うのに...
あせ を ながし にん の てで うごか していると いう のに ...
Ase wo Nagashi Nin no Tede Ugoka shiteiruto Iu noni ...
水源が乏しい砂の街では 水を飲むのにも大金が掛かる
すいげん が とぼし い すな の まち では みず を のむ のにも たいきん が かか る
Suigen ga Toboshi i Suna no Machi deha Mizu wo Nomu nonimo Taikin ga Kaka ru
生命の値段って幾らなのだろう? 素朴な疑問に答えなどなく...
せいめい の ねだん って いくら なのだろう ? そぼく な ぎもん に こたえ などなく ...
Seimei no Nedan tte Ikura nanodarou ? Soboku na Gimon ni Kotae nadonaku ...
悩むキミを置き去りに... 時計の針は進む……
なやむ きみ を おきざり に ... とけい の はり は すすむ ……
Nayamu kimi wo Okizari ni ... Tokei no Hari ha Susumu ……
昼間でも薄暗い 花弁の内側で
ひるま でも うすぐらい かべん の うちがわ で
Hiruma demo Usugurai Kaben no Uchigawa de
肥大した欲望と 自意識に濡れたまま
ひだい した よくぼう と じいしき に ぬれ たまま
Hidai shita Yokubou to Jiishiki ni Nure tamama
造られた暗闇に 集う淑女 照らす放電陽光管
つくら れた くらやみ に つどう しゅくじょ てら す ほうでん ようこう かん
Tsukura reta Kurayami ni Tsudou Shukujo Tera su Houden Youkou Kan
最高の美しさ 競い合う聖花祭
さいこう の うつくし さ きそい あう ひじり はなまつり
Saikou no Utsukushi sa Kisoi Au Hijiri Hanamatsuri
流行の髪の色 流行の髪飾り
りゅうこう の かみ の しょく りゅうこう の かみかざり
Ryuukou no Kami no Shoku Ryuukou no Kamikazari
流行の服装で 流行の笑顔作るの?
りゅうこう の ふくそう で りゅうこう の えがお つくる の ?
Ryuukou no Fukusou de Ryuukou no Egao Tsukuru no ?
外側を着飾れば 花よ... 星よ... 蝶よ...
そとがわ を きかざれ ば はなよ ... ほし よ ... ちょう よ ...
Sotogawa wo Kikazare ba Hanayo ... Hoshi yo ... Chou yo ...
望んだように美しさ誇る 素敵な自分になれると
のぞん だように うつくし さ ほこる すてき な じぶん になれると
Nozon dayouni Utsukushi sa Hokoru Suteki na Jibun ninareruto
内側に隠された 素顔のままの自分と
うちがわ に かくさ れた すがお のままの じぶん と
Uchigawa ni Kakusa reta Sugao nomamano Jibun to
心の中の美しさ それには 目を背けたまま
こころ の なかの うつくし さ それには め を そむけ たまま
Kokoro no Nakano Utsukushi sa soreniha Me wo Somuke tamama
狂い咲く艶花の残り香に... キミは首を傾げた……
くるい さく つや はな の のこり かおり に ... きみ は くび を かしげ た ……
Kurui Saku Tsuya Hana no Nokori Kaori ni ... kimi ha Kubi wo Kashige ta ……
海原に蕩えば 潮風が頬を撫で
うなばら に とう えば しおかぜ が ほお を なで
Unabara ni Tou eba Shiokaze ga Hoo wo Nade
キミの髪を揺らして踊る
きみ の かみ を ゆら して おどる
kimi no Kami wo Yura shite Odoru
流れる雲を追いかけて 海猫が消えてゆく
ながれ る くも を おい かけて うみ ねこ が きえ てゆく
Nagare ru Kumo wo Oi kakete Umi Neko ga Kie teyuku
水平線の遥か彼方 何があるのだろう?
すいへいせん の はるか かなた なに があるのだろう ?
Suiheisen no Haruka Kanata Nani gaarunodarou ?
広がる世界が紡ぎだす物語
ひろが る せかい が つむぎ だす ものがたり
Hiroga ru Sekai ga Tsumugi dasu Monogatari
旅人は驚き誰もが皆言うだろう
たびびと は おどろき だれも が みな いう だろう
Tabibito ha Odoroki Daremo ga Mina Iu darou
巨大な船が丸ごと一つの国だなんて
きょだい な ふね が まる ごと ひとつ の くに だなんて
Kyodai na Fune ga Maru goto Hitotsu no Kuni danante
昨日のキミはそれを信じられたかい?
きのう の きみ はそれを しんじ られたかい ?
Kinou no kimi hasorewo Shinji raretakai ?
今... 波も閑か... 穏やかな時間の中で... 凪は黄昏を誘う...
いま ... なみ も しずか ... おだや かな じかん の なか で ... なぎ は たそがれ を さそう ...
Ima ... Nami mo Shizuka ... Odaya kana Jikan no Naka de ... Nagi ha Tasogare wo Sasou ...
明日は... 何処へ往こう……
あした は ... どこ へ ゆこ う ……
Ashita ha ... Doko he Yuko u ……
怒り狂う 火山を背に 紅く燃える 溶岩の上
いかり くるう かざん を せ に あかく もえ る ようがん の うえ
Ikari Kuruu Kazan wo Se ni Akaku Moe ru Yougan no Ue
疲弊しきった 人々の群れ 終わりの見えぬ 内戦の日々
ひへい しきった ひとびと の むれ おわり の みえ ぬ ないせん の ひび
Hihei shikitta Hitobito no Mure Owari no Mie nu Naisen no Hibi
暗い坑蔵に... 潜って... 籠って... 掘って...
くらい こう くら に ... せん って ... かご って ... ほって ...
Kurai Kou Kura ni ... Sen tte ... Kago tte ... Hotte ...
泣き叫ぶ声... 地上には... 聞こえない... 届かない... 無理もない...
なき さけぶ こえ ... ちじょう には ... きこ えない ... とどか ない ... むり もない ...
Naki Sakebu Koe ... Chijou niha ... Kiko enai ... Todoka nai ... Muri monai ...
稀少な金属... 狙って... 探って... 掘って...
まれ すくな きんぞく ... ねらって ... さがって ... ほって ...
Mare Sukuna Kinzoku ... Neratte ... Sagatte ... Hotte ...
現実的な感情... 押し殺す... 噛み殺す... 少年達――
げんじつてき な かんじょう ... おし ころす ... かみ ころす ... しょうねんたち ――
Genjitsuteki na Kanjou ... Oshi Korosu ... Kami Korosu ... Shounentachi ――
平和を守る為に 自由を謳う為に 自分を殺し楯を取った者と
へいわ を まもる ために じゆう を うたう ために じぶん を ころし たて を とった もの と
Heiwa wo Mamoru Tameni Jiyuu wo Utau Tameni Jibun wo Koroshi Tate wo Totta Mono to
豊かさを得る為に 支配者に成る為に 敵を殺す剣を取った者と
ゆたか さを える ために しはいしゃ に なる ために かなを ころす つるぎ を とった もの と
Yutaka sawo Eru Tameni Shihaisha ni Naru Tameni Kanawo Korosu Tsurugi wo Totta Mono to
争いを繰り返す 戦いは終わらない やがて歪む勝利への妄執が
あらそい を くりかえす たたかい は おわ らない やがて ひずむ しょうり への もうしゅう が
Arasoi wo Kurikaesu Tatakai ha Owa ranai yagate Hizumu Shouri heno Moushuu ga
無差別に人を屠る 猛毒を撒き散らす 悪魔の虐殺を産み出した
むさべつ に にん を ほふる もうどく を まき ちら す あくま の ぎゃくさつ を うみ だし た
Musabetsu ni Nin wo Hofuru Moudoku wo Maki Chira su Akuma no Gyakusatsu wo Umi Dashi ta
――そんな話を聞いて キミは何を想った?
―― そんな はなし を きい て きみ は なにを おもった ?
―― sonna Hanashi wo Kii te kimi ha Naniwo Omotta ?
刹那... 浮かべた憂いの後に とても強い瞳をしてたから……
せつな ... うか べた うれい の のちに とても つよい ひとみ をしてたから ……
Setsuna ... Uka beta Urei no Nochini totemo Tsuyoi Hitomi woshitetakara ……
白い華が風と踊る 寒い国の物語
しろい はな が かぜ と おどる さむい くに の ものがたり
Shiroi Hana ga Kaze to Odoru Samui Kuni no Monogatari
キミは不意に歩みを止めて 耳を傾けた――
きみ は ふい に あゆみ を とめ て みみ を かたむけ た ――
kimi ha Fui ni Ayumi wo Tome te Mimi wo Katamuke ta ――
深い雪を尾根に纏う 険しい山に囲まれた
ふかい ゆき を おね に まとう けわし い やま に かこま れた
Fukai Yuki wo One ni Matou Kewashi i Yama ni Kakoma reta
古い村を襲った悲劇 笑みを凍らせた
ふるい むら を おそった ひげき えみ を こおら せた
Furui Mura wo Osotta Higeki Emi wo Koora seta
流行病は... かつて... 瞬きの間に... 広がり...
りゅうこう びょう は ... かつて ... まばたき の まに ... ひろが り ...
Ryuukou Byou ha ... katsute ... Mabataki no Mani ... Hiroga ri ...
嘲笑う様に... 唯... 無数の灯り... 消し去った...
せせらわらう ように ... ただ ... むすう の あかり ... けし さった ...
Seserawarau Youni ... Tada ... Musuu no Akari ... Keshi Satta ...
――永遠の未来を望むのは
―― えいえん の みらい を のぞむ のは
―― Eien no Mirai wo Nozomu noha
赦されざる罪なのでしょうか?
ゆるさ れざる つみ なのでしょうか ?
Yurusa rezaru Tsumi nanodeshouka ?
それでも... せめて... 愛しいキミよ... 健やかに……
それでも ... せめて ... いとしい きみ よ ... すこやか に ……
soredemo ... semete ... Itoshii kimi yo ... Sukoyaka ni ……
想い出す... キミと旅した日々... 忘れない... キミと歩んだ日々――
おもいで す ... きみ と たび した ひび ... わすれ ない ... きみ と あゆん だ ひび ――
Omoide su ... kimi to Tabi shita Hibi ... Wasure nai ... kimi to Ayun da Hibi ――